終身雇用制度は崩壊する?20代が時代を生き抜く為に重要な5つのキャリア戦略

Collapse of lifetime employment system

終身雇用はもう維持できないって話題になっているけど、20代はどうやって会社を選べば良いの〜?

「大企業は安泰そう信じてこれまで頑張っていたのに…」

2019年の5月TOYOTAの社長の発言が世の中の大企業勤務の人に衝撃を与えました。

「終身雇用なんてもう維持できないかもしれない…」

-豊田章男(トヨタ自動車)

その他、飲料メーカー大手のKIRINが業績好調の中早期退職を募ったり、損保ジャパンが4000人近い人材を成長産業である介護事業への配置転換を行なったりと大企業でのキャリアに様々な憶測が流れました。

終身雇用制度が崩壊に向かう中、これから就職先を選ぶ大学生や、第二新卒で転職を検討している人々はどのようにキャリアを構築していくべきなのでしょか?

今回は大企業からベンチャー企業へ転職をして、様々なキャリアを見てきたからこそ分かる、20代がこれからの時代を生き抜く為のキャリア戦略について大切な5つの考え方をご紹介したいと思います。

こんな方にオススメしたい記事
▶︎大企業に勤務しているが今後のキャリアについて悩んでいる
▶︎就職活動をしているが、どんな会社にはいれば良いかわからない

終身雇用制度は崩壊する?20代が時代を生き抜く為に重要な5つのキャリア戦略

このままいけば、日本の終身雇用制度は間違いなく崩壊します。

今までのように「会社に人生を捧げるんだ」という思考をお持ちの方がいらっしゃいましたら、今すぐに変えなければなりません。

会社の辞令に従い組織の中で年を重ねていれば安定した人生がおくれる時代は終了したのです。

令和の時代を生き抜く為には新しいキャリア戦略を構築する必要があります。

この「終身雇用制度の崩壊」は今にはじまったお話ではありません。

私が就職活動をしていた2016年、「ファーストキャリア」という言葉が良く使われていました。

「ファーストキャリア」とは、新卒後最初に入社した企業での経験のことをさします。

この言葉が使われはじめた背景には、若者の終身雇用制度への疑いが現れています。

「終身雇用制度」自体を信用しきっている若者は現在かなり少ないとは思いますが、その歴史や全容を理解しておく必要があると思いますので、ここでご説明させていただきます。

そもそも、「終身雇用制度」とはどの様なものなのでしょうか?

終身雇用制度とは?

終身雇用制度」とは、企業は会社の経営環境等で従業員の雇用がままならない状況をのぞいて、定年まで労働者を雇用するという制度のことです。

つまり、従業員は一つの会社だけで、キャリアを終えるということです。

実は終身雇用制度は世界的にみても珍しく、日本固有の制度です。

ではなぜ、日本で終身雇用が定着したのでしょうか?

日本で終身雇用制度が普及した背景

終身雇用制度が定着したのは戦後ですが、その歴史は戦前に遡ります。

1920年代、日本経済は自由放任な自由資本主義経済の様相を呈しており、現在の様に労働者の雇用は守られていなかったのです。

その為、経営者は簡単に労働者をクビにすることができたのです。

また、労働者側もそんな環境ですから、スキルを身につけ、より良い職場環境へ転職していくのが普通だったのです。

結果、工場労働者の離職率は90%近くまで上昇していました。

え〜。大卒の3年以内離職率が30%だから、今より3倍もの離職率だったんだね〜

一方でせっかく育成した人材の流出は大変コストのかかるものでした。

そこで企業は現在の年齢と共に給料が上がっていく、年功序列型の賃金制度や、退職金制度を確立し、いまの終身雇用制度ができあがったのです。

しかし、これまでの制度は子供がたくさん生まれることと、企業の持続的な成長が前提にあったのです。

今後の日本の雇用はの未来はどうでしょうか?

2019年生まれて来た子供の数は86万人。

1950年には5%に満たなかった65歳以上の人口比率は現在(2019年)では30%以上にまで上昇。

加えて現在は人生100年時代です。
若者の減少と、高齢者の増加が本格化しています。

あまり明るい未来は想像できないなあ。

また、もう一つ「社内失業」という状況が日本の課題になっています。

現在、雇用はされているものの、実質働いていない状態にある労働者の人口は400万人に登るとされています。

こうした状態が現状、社会の保障で守られていますが、いつまでも続くはずがありません。

大規模なリストラや人材の流動に対する施策にテコ入れが入るはずです。

ではそんな時代の中でビジネス最前線で闘う我々20代はどのようにキャリアを構築するべきなのでしょうか?

20代が時代を生き抜く為に重要な5つのキャリア戦略

1「この会社で一生働く」という思考は捨てよう

今や、大企業であっても終身雇用精度は崩壊へ向かっている状態です。

自分の行きたくもない土地への転勤や、やりたくもない仕事への配置転換。

「全ては家族を守る為」と、我慢して働いていれば生活が保障された時代とは違います。

どんなに会社の為に献身的に働いても、会社はあなたを守ってくれない時代が到来します。

その時「会社に全て捧げた最期がこの仕打ちか」なんてセリフを吐くようなことだけは無いようにしましょう。

ロイアリティ(会社愛)は大切ですが、自分の人生観をもっと大切にしてください。

自分のやりたいことだけで食べていける甘い時代ではありませんが、自分が抱えている世の中へのミッションや、大切にしたいことだけは見失わないようにしましょう。

この価値観一つ持っているだけでもあなたのキャリアへの行動は変わるのではないでしょうか?

2市場価値を常に意識しよう

普段会社の中だけで、自分の地位ばかりみていると、外部から見た自分の市場価値を見失ってしまいます。

大企業は、毎年安定した数の新入社員が入社してきます。

黙っていても、後輩ができ、多少のスピードの違いはあれど、年齢と共に出世していきます。

しかし、社内でのポジションは上がっていても市場価値が上がっているかどうかは別の話です。

担当している業務が社内調整だったり、雑務、だったりと市場価値の上がらない業務に時間を注いでしまっているケースもあります。

必ず自分の経験は世の中でどれほどのニーズがあるのか、もし、私の業務で外部からオファーを受けるなら年収はいくらになるのだろうかと日々知っておく必要があります。

これは、スカウト型の転職マッチングサービスに登録をしておいたり、長期的な目線で転職エージェントとお話をしておく等、

3「ワークアズライフ」の思考を持とう

「ワークアズライフ」という言葉をご存知でしょうか?

ワークアズライフとは仕事とプライベートをわけることなく、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味であるという考え方

–  落合陽一 (現代の魔法使い)

うーん、なんとなくわかったようでわからないなあ。

元来、政府が提唱していた「ワークライフバランス」とは何が違うのでしょうか。

「ワークライフバランス」とは、「仕事と生活の調和」を意味します。

考え方の前提として、仕事はストレスを生み出すものとして捉えられています。

その為、仕事と生活のバランスを時間でコントロールしていくことで、ストレスがコントロールできるという考え方が一般的でした。

しかし、今後大半の仕事がAIによって、「コモディティー化」していきます。

これについて一つ具体例を用いてご説明いたします。

例えばトラックの運転手。
仮にAI・自動運転が台頭すれば、トラックの運転手は運転が必要なくなります。

かといって完全に無人で車を走らせてしまうと、何か問題があった際に対処することができなくなってしまいます。

その為一人は車に乗っておかなければならないとしたらトラックの運転手は車に乗っているだけで良い状態になる訳です。

つまり、誰がやっても同じような仕事になってしまうのです。

今後、医療・会計、観光と様々な業界で同じよう現象が発生していくことが予想されています。

落合さんはそんなAI時代の中で「差別化した人生価値を仕事と仕事以外の両方で生み出し続ける方法を見つけられたものが生き残る時代だ」と述べています。

仕事だけで専門性を磨くのではなく、様々な経験と掛け算することであなたの価値を高めていくことが求められているのです。

その為、これから企業を探す方々は、外部での経験に対する許容度が高い企業を選択するようにしましょう。

例えば副業が認められていることやフレックスタイム制度が導入されていること等がそれにあたります。

ワークライフバランスを追求するのではなく、ワークアズライフの視点を持った上でキャリア構築をしていくことが大切な時代だということをキャリアを構築する上で大切にしましょう。

4「目の前のこと」に全力で取り組もう

会社員の方の中には、現在の仕事に疑義をもって働いている方も多いのではないでしょうか。

「この仕事は自分じゃなくてもいいんじゃないのか」といった考えや、「自分の経験値は増えないのではないか」といった疑問等あげればキリがないと思います。

しかし、一番ダメなのは今の仕事を中途半端に行うことです。

私はスティーブ・ジョブズの「点と点を繋ぐ」という考え方が好きです。

一見繋がりの無い経験であっても、将来どこかでつながるという考え方です。

私自身、転職して「あの時頑張っていた経験がこんなところで生きてくるのか」といった経験を毎日しています。

仕事の基本はそんなに大きく変わりません。
コミュニケーションの取り方や、仕事での成果の出し方。

どんな小さな仕事でも、生産性を高めることを意識して仕事をしていれば、どのような環境であっても成長することは可能だと思います。

また、現在自分のやりたいことが実現できていないという方の中には、「信用」が足りていない可能性があります。

周りがこの人はよく仕事を頑張るなと評価してくれれば、新しい仕事が舞い込みチャレンジできる幅も増えていくはず。

どんなに頑張っても何も変わらなければ、別の場所で新しいチャレンジをするのも良いでしょう。

最初からやりたいことができる人はいません。まづは目の前のことに全力で取り組むという姿勢は大切にしましょう。

5「学歴よりも職歴。知識よりも経験。」を重視しよう

立派な大学を卒業して、誰もが知る様な大企業に入社をすれば安泰という時代は終了しました。

「学歴よりも職歴。知識よりも経験。」

- ジャック・マー (アリババ)

中国が誇る世界企業「アリババ」の創業者ジャック・マーの言葉です。

転職市場では、学歴や会社名よりも「職歴」と「経験」が重視されます。

一流企業に勤めてるからといって良い経験ができているかというとそうではありません。

自分の配属や部署によっても大きく異なるでしょう。

自分が実現したいビジョンに向けて、その土台となる経験が積めているかどうかという所にフォーカスをしましょう。

「自分は〇〇大学出身なんだぞ」

そんな言葉を発する人は少ないと思いますが、頭の中で思っている人、いるのではないでしょうか。

そうした思考がある人は今すぐ捨てましょう。

また、勉強ばかりして経験しない人もダメです。

自分が身に付けたい知識を経験ベースで身に付けられる環境がないか探すということを癖付けると良いかもしれません。

終身雇用制度の崩壊をポジティブに捉え、真の意味での自己実現を果たそう

「終身雇用制度の崩壊」は決してネガティブに捉える必要はありません。

世の中の移り変わりが激しい現代社会の中で、自己実現の目標もその時々で移り変わるのではないでしょうか?

私は将来の夢が何度変わったことかわかりません。

幼い頃、私の将来の夢は職業ベースでした。警察官やプロ野球選手です。

しかし、なりたいものを職業ベースで考える時代は終わりです。

なぜその職業に就きたいのか抽象度を上げると他の選択肢が視野に入る様になります。

例えば警察官であれば、「社会に平穏をもたらしたい」プロ野球選手であれば「人から注目されたい」等別の目的があるはずです。

職業は手段でしかありません。

しかし、時には手段を間違えることもあります。
それが就職でいうと、「ミスマッチ」だったりします。

一度就職先が自分が目的としている自己実現の手段として間違っていたとしても何度も自己実現に向けて軌道修正ができる世の中の到来はなんともワクワクするのは私だけでしょうか?

是非「変化をチャンス」と捉えて誰もが自己実現できる社会が到来することを願っています。

※ドーパマンブログでは本記事以外にも今後のキャリアを考える上で重要なエピソードを投稿しております。是非チェックしてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です