なぜエリートが外資系企業への転職に失敗したのか?

外資系企業は華やかなイメージがありますが、安易に転職をすると失敗します。

外資系への転職を成功させるためには、”外資系”とひとくくりにせず、転職先の情報を集めることが不可欠です。

本記事では外資系企業への転職に失敗した事例からなぜ失敗したのかについて考察を行い、同じ過ちを繰り返さないために必要なティップスをご紹介いたします。

こんな方にオススメの記事
・外資系企業への転職を検討中
・外資系企業への転職で失敗したくない
・外資系企業へ転職した人の話を聞いてみたい

外資系企業への転職失敗事例

26歳元金融外資マンの事例

外資マン

新卒で大手金融機関に入社。入社2年で日経大手が資本を投じているインドのホテル事業会社に転職。現在は戦力外通告を受け、別の外資系企業に在籍。

今回は上記プロフィールの方に実際にお話をお伺いしました。

彼がなぜ、外資系企業へ転職したのか。そして、なぜ外資系企業への転職に失敗したのかについて赤裸々にお話ししていただきました。

これからの外資系企業への転職をご検討されている方に少しでも生の情報が届いてほしいです。

なぜ外資系企業へ転職したのか?

ドーパマン:「なぜ大手金融機関にいらっしゃったのに、ホテルという全く異なる業界の外資系企業への転職を考えたのでしょうか」

外資マン :  「正直外資という言葉に惹かれていたというのが正直なところです。当時、大手通信会社が、といってもあそこのホールディングスは投資会社ですが、かなりの金額を投資するということで話題になっていたの企業だったので自分にオファーが来たときは興味を持ちました。」

「当時立ち上がりのフェーズであるにも関わらず、中途採用で年間600名近くの採用を予定しているという話を聞いてなにかが起こる気がして即エントリーしました。」

ドーパマン:「なるほど。立ち上がりで600名というのはすごいですね。元々転職は考えていたところにオファーがあったということですね。」

外資マン : 「そうですね。当時私の会社は業績不振で先輩や同期もかなりの数が退職していましたから私も考えていたのです。」

ドーパマン:「そうだったのですね。他に転職先の候補はなかったのでしょうか」

外資マン : 「最初に受けたこちらの企業がトントンと内定まで進んでしまったため、全く検討していませんでした」

外資系企業への転職後の業務内容

ドーパマン:それで入社をされてからはどのようなことをご担当されていたのですか?

外資マン:「主にホテルへの新規開拓営業で、加盟店を増やすというのが私のミッションでした。配属先は田舎で、毎日車でとんでもない距離を移動して1日数件だけホテルに飛び込んでいました。」

ドーパマン:「1日のほとんどが移動時間になりそうですね。移動時間は音楽を聞いたり友達と電話をしたり気楽に活用していましたが、私は成長を感じられず結構苦痛な時間でした。」※勉強しろよという話

外資マン:そうですね。私は前職でも1日の大半を移動時間にあてる営業マンだったので、そんなに変わりはありませんでしたが」

外資系企業への転職が失敗だと気が付いたタイミングは?

外資系企業への転職失敗したと思った瞬間はいくつかありますが、中でも私の中で大きなものを5つ抜粋してお伝えさせていただきます。

外資系への転職が失敗だと感じた瞬間5選
①入社してくる社員の質が低かった。
②特定の企業からの中途社員が企業のカルチャー色を染めていった。
③中途採用の管理職が前職のやり方を踏襲してくる。
④外資系なのに全く英語を使用しなかった。
⑤KPIが厳しくクビになる社員を横目に仕事をしなければならなかった。

外資マン

少しわかりづらい部分もあるかと思うので、順番に説明していきます。

1. 入社してくる社員の質が低かった

外資マン:「正直私はそこまでハイキャリアな人材ではないですが、関西ではトップクラスの私大を卒業し、金融機関へ入社をいたしました。」

「外資系企業なので、私くらいのキャリアの人材が入社してくるものと思っておりましたが、実際にはレンタルビデオ屋さんの店長や、スーパーの店長といった人材も多くいました。」

ドーパマン:「そんな幅広い職種から外資系企業へ転職してくるのですね」

外資マン:「これは完全に私のリサーチ不足ですが、転職後のオリエンテーションで経歴を伺った際に、あ、転職失敗したかなと思いました。」

※表現があまりよくありませんが、私が勝手に期待値を上げすぎただけです。上記職種の方々大変申し訳ございません。

2. 特定の企業からの中途社員が企業のカルチャー色を染めていった

外資マン:「これは外資系企業ではよくある話らしいのですが、入社してくる社員が特定の企業に偏るとその会社のカルチャーが踏襲されてしまうのです。」

「というのも外資系の中にはカルチャーをグローバルで共通化させずにローカライズさせるケースがあり、カルチャー形成を現地の社員にまかせてしまうからなのです。」

ドーパマン:「確かに、私もいくつか事例を聞いたことがあります。例えば◯リババは◯通信からの社員が多く、かなりゴリゴリの営業体質で外資系とは思えないカルチャーだとか・・・」

外資マン:「私が転職をした外資系企業もとある企業からの中途社員が多く、その企業のカルチャーが浸透していたように思えます。」

「外資系というと、自由でフラットな組織のイメージがあったのですが、現実は程遠く、かなり縦割りで、合意形成がなされていく組織でした。」

ドーパマン:「外資系企業だからといってキラキラしたイメージだけで転職をすると失敗しやすいのですね」

3. 中途採用の管理職が前職のやり方を踏襲してくる

外資マン:「マネジメント層と馬が合わなかったことは厄介でした。」

「前職でマネジメント経験があった彼らは、私よりも現場経験が浅いのにマネジメント職を担当しており、業務解像度が低いためかなり振り回されたり、頭でっかちな過去の成功体験を振りかざして不条理な管理体制をしかれたのです。」

「偏見かもしれませんが、大企業出身の中間管理職はかなり厄介でした。」

ドーパマン:「具体的にはどう厄介だったのですか」

外資マン:「氷山の一角ですが、ITスキルも低く、私がツールの使用方法を1から説明しなければならない上に、自分ができない作業を私に投げ続けてくるのです。」

「そしてあたかも自分の功績のように、成果物を見せびらかしているのでした。」

ドーパマン:「それはひどい。コミュニケーションコストがかかるだけでなく、成果物も横取りするとはさすが大企業で上り詰めるだけはありますね」

外資マン:「外資系だと思って入ったらすごく古臭い企業体質になっていたりするので、特に大企業からの中途採用が多い等の場合、戦略的に一部の企業からの採用を行っている危険性が多いので注意が必要です。」

4. 外資系なのに全く英語を使用しなかった

外資マン:「以前留学経験があった私は、外資系企業は英語を活かせる場面が多いと勝手に思い込み、語学面でのスキルアップも狙っていました。しかし、実際には英語を使用するのは一部のマネジメント層のみで全く活用しなかったのです。」

「私のリサーチ不足でしかありませんが、英語を活用しないというのは大誤算でした。」

ドーパマン:「私は英語が得意ではないので、できれば日本語だけで成り立つ外資系企業がよいですね」

外資マン:勿論外資系企業の多くは英語を活用しますから、転職に失敗したくなければしっかりと調査する必要があります。

5. クビになる社員を横目に仕事をしていたこと

外資マン:「外資系はクビになるとよく聞いていましたが、実際にはそんなことないだろうと思っていました。 」

「しかし、本当にクビになるのです。外資系なんだから当たり前だろうという声が聞こえてきますが、私は実際そんな簡単にクビにはならないと聞いていたのでギャップがあったのです。」

「他の外資系企業はKPI2ヶ月連続未達でクビになるといった話やNet◯lixはカルチャーフィットしないだけでクビといった条件があると聞いたので、それに比べればかなりましですが、実際に一緒に働いている人がクビになるという環境は背筋が氷りました。」

「私の会社はコロナでかなり業績が悪化したので、コロナ後はとんでもない数の社員が戦力外通告を受けたり、関連会社に出向したりしていたので私もそのタイミングで出向を命じられたため、退職金を受け取り退職することにしました。」

「かなり短い外資系企業勤務ですが、色々なことを学ばせていただきました。」

ドーパマン:「かなり、壮絶ですね。またコロナの影響というのが悔しいところですね。良く聞く待遇面がどうだったのですか」

外資マン:「給料はかなり高かったですね。固定給は前職より上がった金額で転職することができましたし、残業がかなりつけられたので200万円くらいは前職よりも貰えましたね」

ドーパマン:「20代の営業職は結構転職をすると年収があがるらしいですね」

営業辞めたい方にオススメの転職術

外資マン:「はい。これから外資系企業へ転職しようと考えている方は是非私の失敗例も参考にしていただければと思います。」

「また僭越ながら、これから外資系企業への転職を考えている方に、外資系企業への転職に失敗しないために重要なポイントを解説していきます。」

外資系企業への転職に失敗しないため注意するべきポイント

ポイント
①外資系企業の大量採用には注意しよう
②特定の企業からの社員が多い場合カルチャーに注意しよう
③クビになる条件は入社前に把握しておこう
④グローバル環境なのかドメスティックな環境なのか把握しておこう

こちらも解説していきます。

1. 外資系企業の大量採用について

外資系企業の大量採用は、間口が広いため、入社難易度が低くなっています。必然的に採用される人材もピンきりになりますので優秀な人と働きたいといった思考をお持ちの方は特に注意が必要です。

また、入社後もどんどんマネジメント層が中途で入社してくるため、組織体制等がコロコロかわり続けます。

相性の良いマネジメント層にあたればよいですが、そうではない場合、不条理の管理体制が構築されていくので注意が必要です。

2. 特定の企業からの社員が多い場合カルチャーに注意しよう

外資マン:「ゴリゴリの営業職にはなりたくなくても、営業カルチャーの強い会社からの転職が多い場合、詰める文化を強要されたりする可能性があります。」

「某CRMツールの外資系企業では◯村證券からの出身者が多すぎて、カルチャーが染まりはじめているという話も聞きました。」

「以外と情報は転がっているので、収集しようという気概さあれば、簡単に収集できるでしょう。」

3.クビになる条件は事前に把握しておこう

外資マン:「私は大丈夫と思っていても、これまで仲間がクビなるという経験をしていない人にとっては、かなり衝撃的な出来事です。」

「中には本当に厳しい条件が敷かれている企業もあるので、事前に把握しておく必要があるでしょう。」

「それでも私はできると自信のある方は全く問題がないでしょうが。」

4. グローバル環境かドメスティック環境か把握してこう

外資マン:「英語が苦手な人は、ドメスティックな外資系を選んだ方がよいでしょうが、英語を使ってスキルアップしたい方はグローバルな環境で働くべきです。」

「しかし、日本法人の外資系は英語不要のケースも多いです。かなり英語が得意な方であれば、すぐに求人が見つかるでしょうが、少し話せる程度ではそもそもグローバル環境を探し出す方が難しかったりします。」

「一番危険なのは英語があまり得意ではないのに、英語を使う環境で仕事しなければならないこと。語学力があがってラッキーなんていってられません。」

「海外のマネージャーとテレビ会議をしなければならなかったり本当にしんどい思いをするので注意しましよう。」

外資系企業へ転職に失敗しないように、転職エージェントは活用しよう

外資マン:「当時の私は1社しか受けておらず、エージェントも企業名だけを見て選んだため、他の外資系企業の情報を収集することができませんでした。」

「しかし、外資系企業の求人を多く扱っている転職エージェントは転職後の社員と交流があったり、かなり有効なデータを持っていすので活用しない手はないかと思います。」

「エージェントによって当たり外れはあるのでまづは思い切って面談をしてみることが大切です。」

「転職をするまでのしていただけるサポートには、お金がかかりません。私は全く活用できなかったのですが、現職に転職するまではかなりサポートしてもらいました。」

「幸いにも外資系企業へ転職した人は外資系企業への転職を繰り返す人も多く私も、運良く希望通りの外資系企業へ転職することができました。」

「前職時代に培った外資系企業へのネットワークと、転職エージェントからいただいた豊富な情報が決め手になりました。」

「よく、どういった転職サイトに登録していましたかと聞かれるので、私が転職で活用していた転職サイトを一つだけご紹介させていただきます。」

ベンチャーセールス

「私はセールス出身だったので、セールスに特化した転職エージェントから情報を入手することが多かったです」

20代営業職に特化した転職サイト

ドーパマン:本日はお忙しいところありがとうございました。これから外資系企業への転職を検討されている方は是非ご参考にしてください。

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