フルフレックスとは?

自分の好きな時間に働けるフレックス制度。

育児があるママさんや副業をしていて複数企業で兼務してる人、働き方の変化に合わせ、柔軟に対応できるフレックス制度は非常に便利な制度。

そして近年、フレックス制度の中でも最上位である、フルフレックス制度を導入している企業もでてきています。

フルフレックスとは出社時間の定めが無い勤務体制のことですが、いまいち接点のない方にはイメージの付かない働き方かと思います。

本記事では、筆者も活用しているフルフレックス制度について、わかりやすく徹底解説していきたいと思います。

本記事の執筆者

ドーパマン

新卒野村證券に入社。ITベンチャー企業でフルリモート・フルフレックスで勤務。
本記事をおすすめしたい方
▶フルフレックス勤務に興味がある方
▶フルフレックスの社員の働き方が知りたい
▶フルフレックスの会社に転職したい

フルフレックス勤務とは?

フルフレックス勤務とは、勤務時間に縛がない勤務体制のことです。

自分の好きな時間に業務を開始して、好きな時間に終える事が可能な勤務体系のことです。

1日の労働時間が所定の時間をクリアしていれば問題がないので、仮に基準が9時間であれば、1日9時間働けばよいのです。

また、途中で抜けて別の時間で業務を開始することもできるため、子供のご飯を作ったあとで、再開したり、副業の営業で活動休止した後に再度再開することが可能となります。

家事や育児のために、キャリアを諦めたくないという方にとっても非常に相性の良い制度なのです。

好きな時間に働けるという制度ではあるもの、フルフレックス制度は「生産性を最大化する」のが本質であります。

生産性を最大化するという意味では、顧客対応がある人は、顧客とコミュニケーションがとりやすい、朝9:00から勤務を開始した方が生産性が高いでしょうし、

海外営業の方であれば、時差を考慮した勤務時間のほうが生産性が高いはず。

上述のように、全員が同じ勤務時間で仕事をするのが必ずしも生産性の向上に繋がるわけではないので、自分が最もパフォーマンスが上がる時間を選択して労働するのが大前提になります。

その上で、何か事情があれば仕事を中断する等の選択ができるようなります。

しかし、自由は責任と表裏一体なので、結果を出さずに自由だけ追求することはできません。

その為、自由を担保し、結果を評価する人事評価制度がセットでないと機能しない制度とも言えるでしょう。

フレックス勤務制度との違いは?

フレックス制度には様々な種類・呼称があります。

フルフレックスとスーパーフレックスはどちらも同じ意味合いですが、

通常のフレックス制度はフルフレックス制度とは異なりますので注意しましょう。

フレックス制度がフルフレックス制度と最も異なるポイントは、コアタイムがあることです。

コアタイムがあることで、就業時間に制限ができるためフルフレックス制度よりは自由度の低い制度となります。

コアタイムとは?

コアタイムは、必ず就業しなければならない勤務時間のことです。

基本的には、会社がコアタイムは勤務した方が、生産性が高いと判断されているため、納得できない時間がコアタイムになっているというようなことはないでしょう。

コアタイムさえ就業していれば、その他の始業時間や終業時間は自分で設定することができます。

少しわかり辛いかと思うのでシュミレーションをした時間でご説明させていただきます。

フレックス制度シュミレーション

フレックス制度条件
①コアタイム:11:00〜14:00
②勤務時間:8時間(要休憩1時間)

上記条件であれば、例えば9:00に勤務を開始して、12:00〜13:00で昼食休憩を取り、13:00〜18:00迄勤務していれば、上記条件を満たしているのでクリアとなります。

もっと早く就業時間を切り上げたい人は、8:00に勤務を開始すれば、17:00には勤務を終了させることができます。

またフレックス制度を導入している企業は、10:00〜14:00がコアタイムの場合が多いです。

出社しなければならない企業であれば実質的に、10:00に仕事を開始して、皆が帰る時間まで勤務しなければならないため、あまり自由度の低い制度ではありませんので気をつけましょう。

フレックス制度はリモートワーク制度と併用できればかなり自由な働き方が実現できますので、時間の制約と場所の制約に関してはセットで把握しておくとよいでしょう。

フルフレックスを採用している企業は?

最近ではソフトバンクやNECのような大企業でも一部フルフレックス勤務制度を導入しはじめていますが、事例は少ないでしょう。

逆に導入が多くされている企業の特徴てしては、IT企業やグローバル企業、そしてベンチャー企業に多く見られます。

それぞれ企業毎になぜフルフレックス制度を導入している企業が多いのか記載してきます。

①IT企業

IT企業はエンジニア職が多く、勤務時間が不規則になるため、フルフレックス制度を導入しています。

エンジニアはサービスが使用されていない時間帯にアップデート等の実装を行ったり、

時には不具合が発生して作業をしなければならなくなったりするため、勤務時間を固定化することが難しくなります。

そのため、パフォーマンスを発揮できるようにするためにも、フルフレックス制度を導入しているのです。

またIT企業の中には、エンジニアとビジネスサイドで分けて労働環境を容易するのが面倒なため、

全社的にフルフレックス制度を導入している企業もあります。

そのため、フルフレックスを採用してる企業であっても、ビジネスサイドはチームミーティング・顧客とのコミュニケーションによって、

どうしても若干の固定化がされる傾向にはありますので、完全に自分で働く時間をコントロールすることは難しいことを理解しておく必要があるでしょう。

②グローバル企業

グローバル企業は時差によって受けるビジネスへの影響を軽減するため、フルフレックス制度を導入しています。

グローバル企業は、諸外国の方々とコミュニケーションを取る必要があるので、
時差が影響します。

時差の少ない地域の方々とビジネスをしている場合は、問題ありませんが、アメリカのような環境に合わせるためには昼夜逆転した時間でのミーティング等の設定も必要になります。

そのためグローバル企業は時差に適した働き方を実現できるように、フルフレックス制度を導入している企業が多いです。

また、グローバルカンパニーであっても国内でビジネスが完結する部門に関しては、IT企業の非エンジニアと同じように、一般的な企業と大差がないケースがございますので注意が必要です。

③ベンチャー企業

ベンチャー企業がフルフレックス勤務制度を導入している要因は、優秀な人材を確保するためです。

ベンチャー企業は大企業程地名度がないため、応募数が少なく、待遇面も福利厚生や給料面も高い金額を出すことができないため、採用面で非常に苦戦をします。

そこで、働く環境等に自由度を持たせて、優秀な人材を集めようとする傾向があるのです。

とはいえ、ベンチャー企業の中でも、特に駆け出しの企業は日々の変数が多く密なコミニュケーションが必要なことも多いので、

規模の小さいベンチャー企業では導入している企業は少ないかと思います。

フルフレックス勤務のメリット

フルフレックス勤務の企業で働く最大のメリットは幸福の追求ができることでしょう。

自分で能動的に時間の使い方を選択できる環境が幸福の追求につながるのです。

例えば副業したいけど、クライアントと日中連絡ができないから踏み切れないという人や、

仕事のせいで家事が全くできず、家庭環境が崩壊しそうな方や、育児や介護のためにキャリアを諦めなければならない方。

彼らは、仕事のために失っている機会が多く、それが仕事を通じて幸福感を得られない要因の一つになっています。

子供の運動会の時間は応援に駆けつけ、その後自分の仕事をこなす。

終業時間は夜遅くなるかもしれませんが、子供の運動会に出席できて幸せな気分になれる人もいます。

一人ひとりの生活様式に合わせて、時間の使い方を自分で選択できることで、
人生の幸福をより追求できる環境を実現することができるのです。

フルフレックス勤務のデメリット

①コミュニケーションが取りづらくなる

フルフレックスのデメリットはコミュニケーションが取りづらくなることにあります。

勤務時間がバラバラになるため、確認したいことや伝達したいことを連絡することができず、仕事が滞ってしまう可能性があります。

勤務時間外であっても、チャットや電話の対応はスムーズにしないと、社員からの信用低下に繋がりますから、常に把握しておく必要はあります。

そのため、勤務時間外は絶対にケータイや、仕事関係のことをしたくないという人には向かない制度になるでしょう。

②生活リズムが乱れる

勤務時間が定まっていないことで、起床時間にバラツキが発生したり、夜ふかしをしてしまったりすることがでてきます。

自由すぎる環境によって、逆に体を壊してしまう方も多いのです。

フルフレックス勤務であっても、しっかりと自分の生活リズムが乱れない努力をする必要は不可欠です。

フルフレックスにまつわるQ&A

フルフレックス制度に関するよくある質問をまとめました。

Q.勤務時間が昼夜逆転する人はいる?

勤務時間が昼夜逆転する事例はいくつか聞きますが、そこまで多くはないでしょう。

なぜなら、チーム間でコミュニケーションが取りやすい時間に勤務する傾向があるので、やんわりと終業開始時間は決まってしまいます。

そのため、チームメンバーが皆9:00から勤務開始している中、一人だけ理由も無く
13:00から勤務開始というのは難しいのです。

Q.暗黙的に勤務時間がフィックスしてしまうケースはある?

正直かなり多いかと思います。

朝の時間にミーティングが入れられてしまったりすることで実質的に勤務時間が固定化されてしまうケースがあります。

ただ、普通の企業とは違うのはフルフレックスという環境が前提にあるため、
出れないミーティングは議事録で把握したりすることも可能です。

また、事情がある場合は皆理解を示してくれますので、子供の送り迎え等がある場合であっても、事前に周知しておけば全く問題がないのです。

独身の方や別段事情がない方は暗黙知に飲み込まれる可能性が高いですが、
信頼関係が構築できていれば、免許更新等の事務手続で勤務時間がズレても誰も気にしないでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です