働く環境の中で最もあなたの人生を左右するのが「全国転勤」があるか否かです。
会社の綺麗さや、勤務時間等、色々と働く条件はありますが、全国転勤という条件が労働者の人生を最も左右します。
今、全国転勤でも構わないと思っている方も、いつかは思想が変わります。
ライフスタイルや世の中の変化に合わせて、希望は変化するものだからです。
私は現在、全国転勤の企業を退職し、極論チリにいても働ける完全リモートワークの会社に勤務している私が、全国転勤が今の時代にそぐわない理由と、絶対に全国転勤型企業を選んではいけない理由をお伝えいたします。
ドーパマン
私が全国転勤型の企業をオススメしない理由は「自分の人生を自分でコントロールできない」からです。
現在、全国転勤型企業に勤めている方や、これから全国転勤型企業に勤務しようと考えている方は是非参考にしてください。
▶最近転勤になり、親や恋人に会う時間が減っている。
▶全国転勤型の企業に入社するのはどうなのか知りたい方
目次
全国転勤の企業は時代遅れ?
全国転勤型の企業に勤務することは、
これだけテクノロジーの進化したい時代で絶対に必要の無い働き方でしょう。
未だ出口の見えない新型コロナウィルスの出現や、
様々なソフトウェア・ツールの開発で、対面で仕事をすることの必要性は低下しています。
商談・会議・日々の連絡手段はオンライン会議ツールや、チャットツール・そして電話があれば全て完結します。
勿論どうしてもオンラインでは補えない部分があり、そうした部分を補完する意味合いでオフラインのコミニュケーションをとる必要はあるかと思います。
しかし、常駐の必要性はないでしょう。
リモートでの勤務体制を整え、現地で必要な人材を集めれば
全国転勤の必要は全くないはずのです。
では、なぜ全国に転勤をする必要があるのか?
全国転勤が必要な理由
大きく転勤が必要だと言われている理由は、下記3点です。
②ジョブローテーション
③癒着による社員の不正を防止するため
私は上記3点に対してもかなり懐疑的です。
①地域間の人員調整に対する疑義
地域間の人材調整という観点に関しては一部納得できる部分があります。
例えば、会社への忠誠心が高く、ブルドーザーの用に改革をすすめることができる人材が配置されることで、
支店の業績が回復するといった事例はいくつもあるからです。
しかし、転勤をしている人の多くは、支店改革ができるほどの力もない、一般社員がほとんどなのです。
一般社員で転勤する必要は果たしてあるのでしょうか?
私の前職は新人から、自分の出自等とは関係の無い地域に配属されるのですが、
フランス・中国に留学していて語学堪能な人が地方都市にも該当しない地域に配属されるのを見てこの配属に何の意味があるのか全く理解ができませんでした。
中国人の多い地域で中国人相手にビジネスをさせた方がよっぽど即戦力として活躍させることができるのではないでしょうか?
②ジョブローテンションで転勤をすることに対する疑義
転勤をして経験を積んで、キャリアアップをしていくという発想ですが、本当に転勤をしなければ経験できない仕事なのでしょうか。
別の同じ地域で同じような業務を行うこともできるのではないでしょうか。
仕事によってはその地域でしか得られない体験ができることもあるでしょうが、
地域性の仕事がほとんどでしょう。
少なくとも私が前職で勤めていた、金融機関は会社への飛び込みや個人宅への飛び込みがメインで、
たしかに県民性や地場の産業を理解する必要はありますが、それは他のどの地域にも当てはまるはず。
極端な話、会社・個人宅・そしてお客様がいればどこでも同じような経験ができると思います。
ジョブローテションで地方に転勤にさせる必要はないでしょう。
③癒着による社員の不正を防止するため
人と関わる仕事を長くしていると、その関係性を活用して不正を働く人間は必ずでてきます。
例えば、顧客との取引の一部を、自分で設立した別会社との取引に付け替えたり、顧客のキャッシュカードでお金を引き出したりと、
関係が深くなりすぎることで生じる問題点があるのです。
そういった不正を転勤させることで、関係が深くなりすぎることを防ぐのです。
特に金融機関のようなお金を扱う仕事はリスクが高く、毎年のように顧客のお金を横領したりする事案が発生しています。
しかし、これはある一定までは仕組みで防ぐようにして、
それ以上は会社が抱えなければならないリスクとして捉えるべきではないでしょうか。
どんな社会でも悪いことをする人は一定数発生しますし、長年同じ地域で働いている、地域職の方が犯罪に手を染めやすいかというとそうではないでしょう。
全国転勤をさせることで癒着が減って不正が減るとして、それがそこまでインパクトがあるように思えないのです。
全国転勤が辛い理由 | デメリット
「全国転勤はなぜ辛いのか?」
実は全国転勤によってかかるストレスは大きいと言われています。
とあるサイトでみた、ライフイベントとストレスランキングによれば
第一位が配偶者(夫・妻)や恋人の死だそうです。
転勤・単身赴任は32位で、前後は子供の受験と住宅ローンの返済だとのこと。
イマイチピンとこないですね。
実際に体験した私が感じた、全国転勤が辛い理由は以下です。
①人脈がリセットされる
自分の生まれ育った故郷の友達や家族とお別れしなければならないことは辛いです。
平日の夜は気楽に会うことができませんし、
「私達、一生友達でいようね」なんて、話していた友人とも、疎遠になり、新たな土地で出会った新しい土地の人々の交流にすぐシフトしていくことでしょう。
しかし、転勤族の辛いところは、転勤して1からできた友達とも、またお別れを告げなければならないところです。
そしてまた新たな土地で新しい友達を探さなければならないのです。
年齢が若いうちは意外と友達ができます。
年齢を重ねて1から縁もゆかりもない土地で人脈をきづきあげるというのは、中々なハードシングスでしょう。
恐らく、週末の寂しさを紛らわすために飲みに誘う、煙たい先輩社員になることでしょう。
そして、後輩を誘った手前、奢らないわけにはいかないので、ストレスを抱えて必死で稼いだお金は泡に消えていってしまうのです。
②大切な人に会える回数が減る
気の置けない家族や友達と合う回数は、転勤によって激減するはずです。
結婚して単身赴任になれば、家族に合うことが第一優先になるため、母や父に会う回数は減るでしょう。
距離が遠くなればなるほど、会うハードルはあがり、下手したら自分の母や父と過ごすことは数年に一度になるかもしれません。
別れはいつか、誰にでも訪れるものですが、会ってあげられなかったという後悔はあとをひきずるものです。
転勤していた時代にお世話になった先輩に、「あと親に何回会えるか数えてみるといいよ。そんなに回数がないことに気がつくよ。」と言われて数えたのですが、
自分が独身だとしても、数えるほどしかチャンスがなかったのです。
大切な人に会える回数が数えられるというのは、なんと寂しいことでしょう。
③引っ越しが大変
「引っ越しが控えている」という感覚を常に持つことは結構厄介です。
例えば、ベッドを買おうと思っても、「転勤があるから買うのは控えよう」とストッパーが効いてしまうのです。
転勤の期間が短い人は、ダンボールすら開ける間もなく転勤になるひともいるでしょう。
その感覚があなたを不自由にします。
また、引っ越しは時間を消費します。
煮詰めや、新たな土地で必要なものを購入する時間等かなりの時間を費やすことになります。
引っ越しの回数が増えることでロスをすることが多くあるのです。
④マイホームが変えない
転勤族がマイホームを購入するのは困難です。
マイホームを購入して転勤することになれば、奥さんや子供を置いていかなければならなくなるでしょう。
マイホーム生活に憧れている方が、購入することができるようになるのは、定年退職後になることでしょう。
自分は将来この土地に転勤でまた戻ってくることができうはずと、希望的観測で物事を勧めてしまえば、きっと、大切な家を買った金額より安い値段で売却に出す羽目になるでしょう。
⑤自分の人生設計が難しくなる
転勤には職場以外にも変わるものがたくさんあります。
職種や勤務時間、同じ会社でも働く部署によって変数があるからです。
住む場所もそうですし、職種すら、会社の人事で決まってしまうため、この変数が人任せになってしまいます。
全国転勤を含む人事権を握られた方に、自分で人生設計することは非常に難しいでしょう。
「自分の人生を自分の意志で動かせない」ということは相当なストレスです。
会社はあなたを飼いならすことに必死ですから、人生設計を奪う代わりに質の高い生活を提供してくれますが・・・
全国転勤のメリット
全国転勤にもメリットはあります。
私も実際に経験をして、良いなと思った部分がいくつかあったのです。
①自分の時間が増える
友達0になったあなたを、週末の飲み会や休日の遊びに誘う人はいなくなるでしょう。
先輩に駆り出されない限り、自分の時間は自分で使うことができます。
カフェで読書したり、行きたい土地にいったり、自分のしたいことに時間を割くことができるようになります。
自分の時間を能動的に使える環境というのはかなり良いです。
私は社会人のスタートダッシュを友人のいない孤独な環境で過ごすことができため、成長することができたと思ってます。
転勤は人が求めている環境によって、有利に働くこともあるのです。
②新たな出会いがある
家にこもらず町へ繰り出せば、新たな土地で気があう友人に出会う機会はたくさんあります。
友達が0になると、新たな友達ができるというのは、私が転勤をして最も勉強になった部分でした。
今まで、自分がどれだけ閉鎖的な環境にいたのか思い知らされました。
地元の友達とは気づいた頃から暇があれば集まっていたので、
その関係について疑うことはなかったのですが、自分のライフスタイルに合わせて交友関係を変えていくことも大切だと気がついたのです。
仕事を一生懸命頑張っていると、地元でぬくぬくと生活している人達に対して苛立ちすら覚えるという経験をしたことはありませんか?
今となっては、自分のエゴでしかない考え方だと反省していましたが当時はそんな感情に陥ることもあったのです。
しかし、転勤してから、自分が遊びたいと思える人を再度選択することができるので、次第に似た境遇や話の合う人とばかり遊ぶようになり、非常に心地よいプライベートを過ごすことができるようになったのです。
転勤していたときに出来た友達はいまでも交友があり、生涯の友だと思っています。
③新しい町を知ることができる
旅行で新しい地域にいく百倍、地域のことを知ることが出来ます。
実際に会って話して感じる県民性。
ガイドブックには決して掲載されることのない、穴場のスポット。
長い期間その地域にいることで得られる情報量は非常に多いです。
また、転勤をすることで、少し離れた場所に新たな拠点ができるので、
更に離れた行ったことが無い土地に遊びにいくことができます。
こうした経験は意外と役に立つことが多く、
東京にいれば色々な地域が出身の人と出会う機会がありますが、転勤時に得た知識で話が盛り上がることがあります。
④地域によっては、生活コストが下がる
地方はなんといっても、生活コストが安い。
元々、地方ご出身であれば、感じることができないメリットですが、地方の飲食店は安くてうまいです。
東京で育った人からすればかなり差を感じることでしょう。
住む家も少ない家賃で大きな部屋に住むことができますし、圧倒的に貯金が貯まると思います。
昔、転勤した同期と借金の話題で盛り上がりました。
借金をしている人の殆どが東京配属だったのです・・・
全国転勤は避け、自分の人生をコントロールしよう
自分の人生は自分でコントロールしたい方は、絶対に全国転勤を選んではいけません。
テクノロジーのおかげで場所を問わずに働ける時代が到来しました。
企業に自分の人生を捧げて働く必要はないのです。
自分の人生をコントロールできない全国転勤型の企業を選択するのは賢明な判断えはないでしょう。
自分の働く環境や、職種、コントロールをしたいと思っているのであれば 、
プロフェッショナルと言われるだけの力を蓄えて、自由になれるよう努力するべきです。
誰もが欲しがる知見やスキルがあれば、どんな環境でも働くことができるはずです。
仕事は幸せになるための手段でしかありません。
会社に人生を捧げるという思想は今の時代にそぐわないでしょう。
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